中央道で21台事故
14日午前1時ごろ、長野県阿智(あち)村駒場の中央道下り線の阿智パーキングエリア(PA)付近で、大型トラックや乗用車など21台が絡む多重衝突事故が発生した。
県警によると、幼児を含む3人が車内に閉じ込められたほか、1人がトラックの下敷きになり、約10時間後に相次いで収容されたが、4人とも死亡した。また10人が病院に搬送され、1人が重体、9人が重軽傷を負った。
現場は飯田インターチェンジ(IC)-園原IC間にある阿智パーキングエリアから約500メートル離れた下り坂の右カーブ。
曲がり方は半径300メートルで、高速道路にしては急なカーブだった。
下りこう配も5%あり、中央道の制限速度は80キロだが、現場付近は70キロに規制されていた。当時、現場では雨が降っていた。
現場付近はスリップ事故などが多発する地域で知られ、04年には7件、05年には6件の事故が起きていた。
14日、このニュースを見た時はびっくりしました。
いつも通る中央道での事故。
どこが現場かと耳をすますと、阿智PA付近とのこと。
すぐに事故現場が目に浮かんだ。「あのカーブや。」

△事故現場の説明図
中央道はほぼ全線が80km/hに制限されているように、
山間部を走るために直線区間は少なく、
常に右に左にカーブしている
高速道路ですが、その中でも私が経験する限り八王子JCT付近や長坂付近は
手に汗握る区間です。
単独で走る時は、自分のクルマが安全に走行できるように
運転すればいいだけですが、
トラックと並走するとなると、特に外側を走る場合は、トラックが
こちら側に膨らんでこないか、かなり気を使います。
ですので、直前の区間で、そのようなことにならないような
位置取りをするように心がけています。 そして、問題の事故現場ですが、阿智PAから恵那山トンネルを抜け、
神坂PA、落合川橋までの区間はかなりの危険地帯だと思います。
急勾配+急カーブという、ただでさえ運転に気を使いますが、
雨だとなおさらです。
雪や霧のときにも走ったことがありますが、それはそれは過酷でした。
事故現場は飯田方面から名古屋方面に向かう際に、
直面する「難所」です。
図にあるように、矢印の区間から、下り勾配が始まり、
右、左、右とカーブが続きます。
急に現れるこの区間に、よくブレーキランプを点灯させながら
突っ込んでいくクルマを見かけますが、トラックだとかなり挙動が不安定に
なると思います。
しかも、途中の阿智PAから本線に合流する車がある場合、
急カーブの途中に合流車線がある上に、合流車線が短いので
低速のまま本線に進入する車があります。
これを避けるために急に追い越し車線に車線変更をすると、
カーブの内側のためにさらに急な右カーブを曲がることを強いられます。
このように、かなり危険な区間である今回の事故現場。
「起こるべくして起こった事故」と言えるのかもしれませんが、
これまでも事故多発地帯であることは知られており、
道路公団も改良を加えていたということです。
私は、帰省などの際、
名阪国道(三重・亀山~奈良・天理)もよく利用するのですが、
天理東IC~福住ICの間にはオメガカーブと呼ばれる、
曲率R=150、勾配6%の区間があります。
そこには、最新の速度抑止技術が投入されているらしく、
以前に比べて事故も大幅に減ったとのことです。
オメガカーブにも導入されている、橙色LEDによる、
ライン状の照明は、道路の形状がよく分かり
効果的なんじゃないか、と感じました。
その他、段差舗装(二輪車には不評のようですが)など、
事故現場には考えられるだけの事故防止措置をとってほしいと思います。
<最後になりましたが、事故で亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。>
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